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スイカを食べて思い出すこと [裏拳]

先日、所属しているボランティア団体の日帰りバス旅行に行った際、

とある神社の境内脇の売店で夫へのお土産を買いました。

ご当地のお菓子でも、ストラップでもなく、買ったのは

スイカ。   スイカ丸ごと一個(中玉)

丸ごと一個のスイカを買うのはずいぶん久しぶりだなぁ、と振り返ってみると

インド駐在以来でした。

ローカルマーケットでラグビーボール型のスイカをみつけ

しばしば丸ごと買い、暑い時期の水分補給に味わったものでした。

当時、マダムとしては未熟で、ドライバーやガード(門番)達に

どのように接していいのか迷う日々でしたが

丸ごと一個のスイカをぶら下げて帰宅する私に集まる

熱い視線を感じた時、勝利の予感を感じたのでした。

暑い中で働く(ほとんどが座ってるだけだけですが・・笑)

彼らにとって水分補給は大切なこと。

洗って冷蔵庫で冷やしたスイカを半分に切り、

メイドちゃんに「これを切ってみんなで分けてね」と

ガードの交代時間に渡してと指示し

窓からそっと様子をみてみました。

仕事を終えたガードと、これから勤務に就くガード、

ドライバーの三人が嬉しそうにスイカにかぶりつく姿は

夏休みの子供のように無邪気でかわいいものでした。

赴任直後は、肌の色の濃さで表情を読めず

うろたえているのを隠しながら、気を張って生活していましたが

食べ物に集まる彼らの表情を観ていると

なんだ、人間も動物も、どこでも同じじゃん、

気持ちがあれば通じるんだな~、ということでした。

お皿に乗ったスイカに向かって

ガードもドライバーもわらわらと・・・わらわら?

だれ? そのチェックのシャツのおっさん?

青いTシャツのお兄さん・・・?  誰~~~~?

隣近所のガードや、そこに遊びに来ている人など、

何故か我が家のスタッフ以外の人も、カブトムシのように群がって

冷えたスイカを味わっていました。

自分の家のスタッフだけにあげたつもりが

見知らぬおっちゃんにまで、ふるまうことになる不思議な景色。

先輩マダムが

「大きなポットいっぱいのチャイを渡していたら、よそのガードまで飲んでいた! 

腹が立ったので、『チャイは買いなさい!』ってチャイ代金をお金で渡すように変えたのよ!」

と、仰っていた時は、

あつかましい!と怒っていることに「気持ちはわかる」と思う一方、

彼らの日々の生活を見ていると「持っている人が分け与えるのはあたりまえ」という

感覚もあるので「見逃してあげればいいのに」とも感じたのです。

確かに、茶葉、ミルク、砂糖のお金を考えると

よくわからない隣近所のガードにまでチャイをふるまうことに

釈然としない気持ちもわかるのですが 

「ええやん、大金ちゃうし、死ぬわけちゃうし・・・」と思ったのは秘密です。

スイカ、ポップコーン、クッキー・・・・

いろいろなもの で 餌付け  をおすそ分けすることで

「いつもおやつを出してくれるマダム」ではなく、

(実際に渡すのはメイドちゃんですが)

0その夫の株が近隣のインド人スタッフの間で上がっていったのでした(笑)。

なので、夫が出勤するとき、帰宅するとき

両隣りのガード、お向かいのガード、訳のわからないお兄さんなどなど

みなさん、立ち上がって夫の顔を見ながら

お見送り、お迎えしてくれる景色は

なかなか見ものでした。

ま、お仕事して稼いでいたのは間違いなく夫でしたからね。

家庭での力関係を見られたら、あれほどの尊敬を

勝ち取れたかどうかは疑問です(笑)。

スイカを切りながら、

「みんな元気かな?」と、懐かしくなるのです。

・・・・そんな我が家の裏庭に一本だけ植えてみた

ラグビーボール型のスイカ。初めて植えたスイカ。

農業素人の私の想像を超える成長ぶりで

歩く場所が無くなってしまいました。

実・・・・・できるのかな?  

もし失敗したら、またいつかインドに行って丸ごと買おう!


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