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さよならインド さよならみんな [インドのコト]

(このお話は、デリーから日本に帰ってきたときの覚書です。)

 

 

 

残留を希望していたけれど、会社の事業計画などもあり

あえなく(笑)帰国が決まってしまった私たち。

 

土日を利用して最後のインド国内旅行を楽しんだけれど

あっという間に時間は過ぎてしまい

残すところあと2日という慌しさ。 

家の中をからっぽにして、2日ほどホテル暮らしとなりました。

 

365日、交替で門を守ってくれていた門番君たちには

引っ越し当日は慌しいのと、シフトの関係で会えない人もいるので

数日前にはお別れのあいさつと、お礼を済ませておいた。

 

 

愛すべきドライバーと、いつも助けてくれたメイドちゃんの

再就職先も決まり、気がかりなことはなくなった。

念のために、紹介状もそれぞれに渡し、万全の構え。

 

家を出て行くその日、休みの日なのに私服で

お別れに来てくれた警備スタッフに

 

「お別れだね、さみしくなるよ」と言うと

「僕もとっても寂しくなります」と目を潤ませる。

「ちゃんと英語の勉強をして、もっといい仕事に就くんだよ」

と彼らの幸せを願いながらお別れ。

君らの誠実さと、どんくささと、夜中の居眠り姿を忘れないよ。

おやつにポップコーンを上げるとき

両手を広げて受け取る姿は、子供のようでかわいかったよ。

 

 

最後の日は、見送りに来てくださった会社関係の方に手を振り、

去りがたい気持ちを抑えて、笑顔で空港へ出発。

 

こんな気持ちで最後を迎えたことには

自分でもびっくり。

日本に帰りたくて、枕を涙で濡らした日もあったのに(笑

 

出国手続きを済ませ、搭乗口のベンチに座った時、

笑顔で空港を出ることができそうだな・・・と考え

キャリーバッグの中の本を出そうとしたその時、 

隣の席のシク教徒(ターバンを巻いたインド人)の携帯から

聴き慣れた着メロが流れてきた。

 

暑いときも、寒いときも、楽しいときも、忙しいときも、

霧の時も、道に迷った時も

いつもいつも律儀に車の傍で待っていてくれたドライバーの携帯と同じ音。

「あ、いっしょだ」と思った瞬間

 

キャリーバッグが涙でぬれはじめ

止めることができなくなってしまった。

 

インドを離れることが寂しいんじゃなかった。

お金と時間さえ何とかすれば、また来ることができる。

もし、再赴任という話が来れば、

またここで暮らすこともできる。

 

でも、今までの生活の中で小さいトラブルや

大きなトラブルや、中くらいのトラブルや・・・w

そんなあれこれの時に、一緒に困ったり、助けてくれたスタッフたちと

お別れすることの方が、寂しかったのね。

 

 

再会できる可能性はとても低い。

彼らが、食べるものに困りませんように。

いい仕事と雇い主に恵まれますように。

 

 

記憶の片隅に、変わり者の日本人がいたことを残してくれますように。

 

 

 

 

さよならインド  さよならデリー 

豪快な思い出をありがとう。

 

 

 

 

 


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